「天災は忘れた頃にやってくる」常に何かが起きるかもしれないという想定が大切。
「天災は忘れた頃にやってくる」という言葉がありますが、いつ突然大きな災害がくるかわからないということですね。
2016年4月の14日・15日・16日にかけて、九州の熊本県で震度6を超える大地震が連続して起こっています。
現時時点で死者も数十人(40人超)にのぼり、家屋に閉じ込められ救助待ちの方もおり、避難所や行く場所もなく、多くの生活困難や大変なストレスを抱えて、今だ続く地震に脅かされている人たちが多くいます。
この震災で被害に遭われた多くの方々へのお見舞いとご冥福をお祈りします。
私の住んでいる地域はこの地震の影響はないのですが、テレビやネット上では常にこの熊本県の地震の情報が流れています。
東日本大震災の時の状況が再び呼び起こされている感じで、何とも居たたまれない思いになります。
日本は地震大国!
地震のメカニズム
日本は世界的にも地震がもっとも多い国の一つです。
知っている方も多いかと思いますが、そもそも地球の表面はプレートと呼ばれている大きな岩で覆われています。
そのプレートは大小さまざまですが、大きく分けて全部で数十枚と言われています。
日本大陸は、その数十枚と言われるプレートのうち、以下の4つのプレートがひしめき合っている上にあります。
「ユーラシアプレート」
「太平洋プレート」
「北米プレート」
「フィリピン海プレート」
そして、地震のメカニズムとしては、簡単に言うとこのプレート同士の境目のひずみ(ゆがみ)などにより起こります。
つまり、この4つのプレートがひしめき合う日本という国は、世界的にもトップクラスの地震大国なのです。
日本の過去の大地震
地震大国でもある日本では昔から多くの地震が発生しています。
少し見づらいかもしれませんが、その中でも過去近年の特に大きい地震の記録です。
(これでもいくつかピックアップして上げています)
1982年(昭和57年)
3月21日 浦河沖地震 - 最大震度6(M7.1)
1983年(昭和58年)
5月26日 日本海中部地震 - 最大震度5(M7.7)
1984年(昭和59年)
9月14日 長野県西部地震 - 推定震度6(M6.8)
1993年(平成5年)
1月15日 釧路沖地震 - 最大震度6(M7.5)
7月12日 北海道南西沖地震 - 推定震度6(M7.5)
1994年(平成6年)
10月4日 北海道東方沖地震 - 最大震度6(M8.2)
12月28日 三陸はるか沖地震 - 最大震度6(M7.6)
1995年(平成7年)
1月17日 兵庫県南部地震 - 最大震度7(M7.3)
(※阪神・淡路大震災、阪神大震災)
2000年(平成12年)
10月6日 鳥取県西部地震 - 最大震度6強(M7.3)
2001年(平成13年)
3月24日 芸予地震 - 最大震度6弱(M6.7)
2003年(平成15年)
5月26日 宮城県沖地震 - 最大震度6弱(M7.1)
7月26日 宮城県北部地震 - 最大震度6強(M6.4)
9月26日 十勝沖地震 - 最大震度6弱(M8.0)
2004年(平成16年)
10月23日 新潟県中越地震 - 最大震度7(M6.8)
(※新潟県中越大震災)
2007年(平成19年)
3月25日 能登半島地震 - 最大震度6強(M6.9)
7月16日 新潟県中越沖地震 - 最大震度6強(M6.8)
(※新潟県中越沖地震)
2008年(平成20年)
6月14日 岩手・宮城内陸地震 - 最大震度6強(M7.2)
2011年(平成23年)
3月11日 東北地方太平洋沖地震 - 最大震度7(M8.4) モーメントマグニチュード(Mw9.0)
(※東日本大震災)
3月12日 長野県北部地震 - 最大震度6強(M6.7)
3月15日 静岡県東部地震 - 最大震度6強(M6.4)
2015年(平成27年)
5月30日 小笠原諸島西方沖地震 - 震度5強(M8.1)
2016年(平成28年)
4月14日 熊本県熊本地方地震 - 震度7(M6.5)
4月16日 熊本地震 - 最大震度6強(M7.3)
ここに記載している他にも震度5・6以上の地震はたくさん起こっています。
最後に記載してあるのが、熊本県大地震ですが、震度5強超えの地震は400回以上(4/17現在)を超えているそうです。
「天災は忘れた頃にやってくる」
「天災は忘れた頃にやってくる」とは
「天災は忘れた頃にやってくる」とは、寺田寅彦(てらだ とらひこ)という人物の言葉と言われていますが、その真意は定かではないようです。
この寺田寅彦は、ウィキペディアによると、戦前の物理学者であり、随筆家であり、俳人であるそうです。
なぜこの「天災は忘れた頃にやってくる」という言葉が、おそらく寺田寅彦から来た言葉だろうという曖昧な表現なのかというと、彼のどの著書にもその記述がないということです。
ではなぜ寺田寅彦からきた言葉というのが有力視されているかというと、おそらく寺田寅彦は、弟子に「天災は忘れた頃にやってくる」というようなニュアンスの言葉を頻繁に口にしており、それが弟子を通して後世に伝えられたのではないか?ということらしいです。
常に何か起きるかもしれない想定が大切
大地震や大災害などは、いつどんなときに来るかなんて実際は誰もわかりません。
だからこその「天災は忘れた頃にやってくる」という言葉があるのですが、何も忘れたから来るとか、忘れなければ来ない、なんてことは当然ながらありません。
ただ上でも書きましたが、日本は地震大国であり、いつ大きな災害がやってくるかわからない国柄があります。
つまり「天災は忘れた頃にやってくる」という言葉は、「いつなんどきも大地震や災害がくること」を頭から忘れないように注意しなさいということですよね。
そうはいっても常に身構えているわけにもいかないし、地震などの大災害に常に備えようとしていれば、お金もかかるし行動範囲も狭まるし、何も出来なくなるかもしれません。
しかし、ただ想定をすることは誰にでもできます。
たまにでもいいから、災害や何かあったときのことを想定することです。
想定とは、「こういう状況や条件だったらを想像して、仮に考えてみること」です。
「もし今の家で大地震が来たらどういう行動をとろうか?」
「もし通勤・通学の途中に大地震が来たらどこに避難すべきか?」
「もし大災害で家から身動き出来なかったら水や食料はどうなるのか?」
「もし大災害が来たら赤ちゃんや寝たきりの家族の世話はどうすればいいのか?」
「もし大地震がきて津波が来たらどっちの方面に逃げるべきか?またその手段は?」
大災害に常に備えるなんてことはある意味不可能ですが、このように「もしものとき」に、どれだけ何かを想定しているかという違いは、いざ実際に何かが起きた時の行動や落ち着き具合(心持ち)といったものに大きく差が出てきます。
災害や突発的な出来事などの予期せぬことが起こったとき、人は大抵パニックになります。
この人間のパニックの行動は大きな二次災害を呼び起こすことも多々ありますし、パニックになる人が多ければ多いほど、集団になればなるほど大きな混乱を招き、もう収拾つかなくなります。
そのような場合に、いかに自分はそのパニック集団に巻き込まれないようにするかは、自分の身の安全、家族の身の安全にとって、実は大きなポイントになります。
ですので、備えなども可能な範囲ですることはとても大切ですが、この想定といったことも非常に大切であります。
このような想定は当たり前ですが、何も大災害なことだけが有効ではありません。
「道を歩いているときに車やバイク・自転車が突っ込んできたら」
「信号待ちしているときにもし車が歩道に突っ込んできたら」
「変な人が近くに居て、急に襲い掛かって来たら」
「頭上にある工事の機材がもし落下してきたら」
「崖の横を歩いているときにもし落石してきたら」
キリがないですが、このような想定を出来る人と出来ない人というのは、その人の性格などが大きく影響してくることでしょうが、やはり様々な想定をしていくことによって、いらぬ災難から免れることは世の中にたくさんあります。
更に言うと、このような想定は、仕事や学校、人間関係などにも何にでも当てはめることが出来るでしょう。
「天災は忘れた頃にやってくる」
今の日本では、このような想定はこれから更に必要になってくるかもしれません。
災害時の参考リンク
以下のリンクは、東京都の防災ホームページであり、今後30年以内に来ると言われている「首都直下型地震」などを想定とした、防災対策マニュアルのサイトです。
東京の防災に関するサイトですが、災害に関する対策やさまざまな対処法などもあり、今回の熊本県地震の影響にもよりネット上でもよく見かけるようになったサイトです。
東京都や付近に住んでいる人以外でも、ぜひ参考に一度読んでみるといいです。
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