空飛ぶ畳

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「親の心子知らず」「子の心親知らず」のことわざから考える


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「親の心子知らず」ということわざがあります。その対義語として「子の心親知らず」ということわざもあります。

大人である親が子供に対して「親の心子知らず」という使い方が一般的に多いような気がします。

 

個人的ではありますが「子の心親知らず」という言葉はあまり馴染みがありませんでした。

 

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「親の心子知らず」「子の心親知らず」

読んで字の如くですが、意味合い的には以下のとおりです。

 

「親の心子知らず」

親が子供に対する、深い愛情や苦労、心配や悩みに対する思いは、子供には伝わらず、子供は勝手気ままな振る舞いをする場合などに用いる。

 

「子の心親知らず」

子供は親が思っているよりも、日々成長しており、子供は子供なりに様々なことを考えているものです。

それでも親はいつまでも子供扱いをしたり、子供の成長を理解していない場合などに用いる。

 

親にとって子供は、いつまで経っても大人になっても子供であり、ついつい心配してしまう。なんてことはよく聞きます。

きっと親なんてそんなもんなのかもしれません。

 

このようなことわざを見て思うことは、人間とは勝手なもので、基本的には自分を中心に物事を考えてしまいます。

「親の心子知らず」であれば、自分が親の立場のときに、自分の子供に対してそのように思うことでしょう。

「子供のためを思っているのに言うことを聞かない」「子供の将来を心配しているのにちっともわかってくれない」

逆に「子の心親知らず」であれば、自分の親に対してそのように思うことでしょう。

「私だって色々考えているのにいつまでも子供扱いされる」「親孝行を思い、親のために良かれと思ってやったのに感謝されなかった」

 

さて、このように自分中心に考えるのは止むを得ないかもしれません。

しかし、そこを一歩進んで「逆の立場で考える」「相手の立場になって思いやる」という思考もとても大切です。

「親の心子知らず」であれば、自分の親の心(思い)をどれだけ理解してあげているのだろうか? もし自分が今子育てで苦労しているのであれば、自分の親はどんな苦労やどんな思いで自分を育ててくれたのだろうか? と思うことが出来ます。

自分が大人になっても親に要らぬ心配をさせていないか? いつまでも親に依存して苦労をさせていないか? など相手(親)の立場になって理解することです。

逆に「子の心親知らず」であれば、自分が人の親になったときに、子の心(思い)をどれだけ理解することが出来ているだろうか? きちんと子供と向き合ってあげているのか? 子供はどんな悩みや苦労があるのか? 立派に成長していることを見れているのか? など相手(子)の立場になって理解することです。

 

人は常に自分の立場、自分の置かれた状況により、自分を中心にして周りを見渡します。

それは当たり前であり、しょうがないことかもしれません。

しかし自分を中心とした思考が過度になれば、それはただの「自己中」です。

物事が上手く行けば自分の実力。物事が上手く行かなければ周りの人が悪い。

そのようについつい思ってしまう癖がついてしまうものです。

 

このようなことは、何も「親の心子知らず」「子の心親知らず」といった親子関係に限らずです。

自分の配偶者にも言えることですし、仕事関連での人間関係にも言えることです。

それでも、やはり一番疎かになりやすく、つい甘えてしまうのが家族であり、それでいて一番大切にしないといけないのも家族間の思いやりではないかと思うのです。

 

自分は今大変だ~。自分ばかり大変だ~。

という思いもあるかもしれないけれど、一歩「自分」を離れてみると案外楽になれるかもしれません。