子供の味覚は大人よりも優れている!子供の食べ物の好き嫌いはある意味しょうがない。
子供のころというのは、食べ物の好き嫌いが大人に比べて多いのが一般的でしょうか。
子供の食事を作る母親は、食事を作るだけでも大変なのに、好き嫌いの激しい子供であれば、なんとか工夫して食べれるように考えたりといろいろと苦労が絶えないことでしょう。
子供の味覚は大人の味覚よりも発達している
少し前にどこかのテレビで見たのですが、子供の味覚というのは大人の味覚よりもとても発達しているそうです。
その発達した味覚が、大人になるにつれ徐々に退化していくそうです。退化というより感覚が鈍くなるといったところでしょうか。
よく聞く話では、子供のころに食べれなかった食べ物が、大人になると食べれるようになる。なんてことはよくありますよね。
つまり、子供のころに食べる苦味のある食べ物のいうのは、大人の感じる苦味の何倍にも感じているということです。
それが、何度もその食べ物を食べていくという食経験を多く積むことにより、徐々に味覚が慣れてきて食べれるようになったり、大人になり味覚が衰えて(鈍くなって)いくことにより食べれるようになるそうです。
味覚の種類とそれぞれのシグナル
さて、味覚には5つの基本となる種類があるそうです。
こちらのサイトを参考にさせていただきました。
子どもの味覚【前編】食べ物の好き嫌いはどうして起こるのか?【Benesse(ベネッセ)教育情報サイト】
人は食べ物を口に含んだとき、その味を舌にある味蕾(みらい)という器官で感知し、それぞれの味を感じる。これが「味覚」ということです。
以下引用となります。
人間は食べ物を食べたとき、その食べ物に含まれる化学物質の一部を、舌にある味蕾(みらい)という器官で感知しています。
このとき、人間は食べ物の味を感じるのです。これが「味覚」です。
味覚には、甘味・塩味・酸味・苦味・うま味の5つの種類があり、それぞれ異なる役割を持っています。
わたしたちが食べ物の「おいしさ」を決定する中心となる要素としての役割を持ち、我々にその食材が有益なものか、有害なものであるかを伝えるシグナルだと言えるのです。
引用にあるとおり、基本となる5種類の味を区別して、その種類の味により本能的にその食べ物は有害か無害かを判断しているということです。
以下が味覚の種類とシグナルの関係です。
- 甘味:エネルギー源のシグナル
- 塩味:ミネラルのシグナル
- うま味:タンパク質(アミノ酸)のシグナル
- 酸味:腐敗(腐った)したものや未熟なもののシグナル
- 苦味:毒のシグナル
上の3種(甘味、塩味、うま味)の味覚については、本能的に必要要素と判断し好んで食べるものです。
チョコレートなどのお菓子や塩っ気の聞いたポテトやおせんべいなど、子供はやはり甘いものやお菓子が好きですよね。
逆に下の2種(酸味、苦味)といった食べ物は、本能的に食べてはいけないもの、拒絶すべき要素と判断する味覚ということです。
好き嫌い云々の前に、本能的に避けてしまうということでしょう。
大人だって好んで食べたくないかもしれません。
先に書いたように、子供の味覚は大人の味覚よりも発達している状態なため、このようなシグナルも大人のそれよりも強烈に反応してしまうことでしょう。
このような理由から、子供の食べ物に対する「好き嫌い」というのは、ある意味「しょうがない」というのも頭に入れて置くのもいいかもしれません。
もし大人の味覚が子供の味覚と変わらずに敏感であれば、きっと大人だとしても好き嫌いが激しい人は増えることでしょう。
子供からしたら「大人はずるい!」となるかもしれませんね。
好き嫌いをなくすには食経験を積むこと
子供の食べ物の好き嫌いには、味覚の違いがあると書きましたが、当然それだけではありません。
それは「見た目」や「食感」などの要素もきっと大きいことでしょう。
見た目が「美味しくなさそう」「苦そう」「気持ち悪い」などという視覚的要素であったり、口に含んだ食感が「気持ち悪い」「固い」などといったことです。
個人差はもちろんありますが、それぞれが食べ物の好き嫌いをさせる要素の一つとなるはずです。
ではどうすれば好き嫌いを減らし、いろいろな食べ物を食べてくれるようになるのか?
一概に言えることではないかもしれませんが、やはり根本的に食べ物の好き嫌いを減らしていくには、多くの食べ物を食べていくことにより、味覚の「慣れ」を進めていくしかないようです。
食経験を多く積むということです。
当たり前のことだと言えますが、やはり嫌いな食べ物をそのまま食べずに放っていたら、いつまで経っても食べれるようにならないということですね。
私の周りの大人でも、野菜が嫌い、魚が嫌い、キノコが嫌い、なんていう40~60代の人たちは意外にも多いです。(アレルギーなどはもちろん別ですが)
多くの母親たちが苦心し苦労しながらも、焦らず、根気強く、料理の工夫をしながら子供に食べさせていくことにより、自然と徐々に食べれるようになるということですね。
これらの食べ物の好き嫌いは、個人差(食の好み)や性格、他にもさまざまな要素があるのはもちろんですが、大人になった現在に、もし昔食べれなかったものが食べれるようになったり、気が付いたらむしろ好きになっていた、なんてことは、母親の料理のおかげや、父親の厳しいすすめのおかげであるかもしれません。