自分が何かを得たいならまずは自分よりも他者に与えることが成功の秘訣
自己啓発や仕事・人生などの成功法などでもよく出てくる言葉ではあります。
自分が何かを得たい、与えられたい、と思うのであれば、まずは自分が他者に与えることが先であるということですね。
まぁ人によっては一見きれいごとのように受け取ってしまう人もいるかもしれません。または一種の宗教的思想と捉える人もいるかもしれません。
「何甘いこと言ってんだ?」
「そんなことは自分が損をするだけ」
などと。
ですが、世の中で成功している人というのは、共通してこのような思考を持っているのではないか?と思います。
この場合、何をもって成功と言うのかは人それぞれですが、単純に事業で成功するとか、恋愛や結婚で成功するとか、目先だけの一時の成功というわけではありません。
他者に与えることが成功の秘訣
事業などで真の成功を治めた著名人として、松下幸之助氏や本田宗一郎氏、稲盛和夫氏など、他にもたくさん居ますが、その中でも事業をする上での共通的思想は「世のため人のため」「お客様に喜ばれること」を事業の目的としていることです。
当然今とは違う時代背景などもあります。
昔は当然何もない環境から豊かになるためのモノづくりが盛んでもありましたが、今は何でもモノが有り余る時代とも言われています。
しかし、自分たちのやっている仕事が「世の中のため国民のために」なるという自信と、成さねばならぬという使命感、そして「人々に喜ばれるため」「人々を豊かにするため」というモットーが結果的に成功に向かったのは間違いないはずです。
むしろ彼らの事業を行う目的は単なる営利目的ではなく、このようなことを第一の目的とすることが「あたりまえ」のことという認識があります。
もちろん事業ですから、単なるお人好しでは成り立ちません。
私は事業なんてしたことありませんが、人の好さや親切心、サービス精神だけでやっていけるほと甘くはないのはわかります。
時には騙し騙されを展開したり方便を使うことも多々あるはずです。
ですが、やはり営利目的が単なる自己の金儲けや成功だけということであれば、一時成功したとしても、何十年と続くことは難しいように思います。
さて、このような考えは何も事業に限ったことではありません。
一平社員の仕事でもそうですし、夫婦間においても家族関係でも同じはずです。
結局人は一人では生きていけません。必ずどこかで人との関わりがあり、周りの人の協力なくしては成り立たないのが人生の常でもあります。
つまり、「人と人との関係を良い流れにするかどうか」で、その後の人間関係やものごとの成功を左右することになります。
人と人との良い流れの人間関係をつくるには、やはり「自分の損得」が先にきてしまってはダメであり、これは逆にお互いの損得(足の引っ張り合い)が強くなってしまいます。
与え与えられる循環をつくるのであればまずは自分から人に与える意識を持つことが前提になくてはいけないかと思います。
かの二宮尊徳も言っています。(二宮尊徳の名言の一つです)
「風呂のお湯を手で自分の方へかき寄せれば、みんな向こうの方へ流れていく。逆に向こうの方へ押してみるとこっちに流れてくる。これが世の道理である。」
世の道理だそうです。
自分のことばかりを優先していると、逆に幸運などは自分のところから逃げていってしまう。
逆に自分のことよりも、まず他人への思いやりを持った行動を取ると、結果的に自分のところに幸運がやってくるものだ。ということです。
宗教的要素で言うと「徳を積め」ということですね。
損得が心にあるのであれば止めた方がいい
とはいっても、「自分が何かを得たいのであればまずは他人に与える」などと言うと、単なる損得で考える人が居ます。
「せっかく自分がやってあげたのにお返しもお礼もない!」
「自分ばかり相手に与えてあげて自分は損をしてばかり」
「騙された!」
などです。
相手に与えることにより、自分が何かを得られるというのは、結果論でもあります。
つまり、お返しなどなく単なる一方通行であるのが普通であります。
しかしそれを損得勘定で見てしまうと上記のような、自分が損した気分になります。
これでは他人のためではなく、結局は自分のためだったというだけの話です。
基本的に人は弱いものでありますから、どうしても自分の損得を優先してしまうものです。
私なんかもダメダメです。
だからこそ真の成功者というのはまれなのかもしれません。
真の成功者と書きましたが、これは何も事業や富や名声のことというわけではありません。
一介のサラリーマンや主婦、農家のじっちゃんなどでも当てはまることだと思います。
きっとそのような人たちというのは、貧しくとも何も持っていなくとも、幸せな人生を送れているのかもしれません。
「損得」ではなく「(二宮)尊徳」を目指しましょう。