空飛ぶ畳

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一日の終わりとして「寝る前に心を整える」を意識して行う。


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一日の終わり、すなわち夜眠る直前に「心を整える」「心を落ち着かせる」時間を作ることが大切だとよく言われています。

 

特に悩みやストレスを感じない日であれば、このような習慣は必要ないのかもしれません。

しかし、私なんかは日々何かしらのストレスや、くだらない小さな悩みや、ちょっとしたどうでもいいことで考え込んでしまうときがある。

どんなに虚勢を張っても、そのような日は心が落ち着かないものです。

 

一日の終わりとして、「心を整える」「心を落ち着かせる」といったことは、書籍などでもよく見かけることがあります。

 

長谷部 誠(サッカー日本代表):「心を整える。」 

心を整える。 勝利をたぐり寄せるための56の習慣 (幻冬舎文庫)

心を整える。 勝利をたぐり寄せるための56の習慣 (幻冬舎文庫)

 

 

この本は、現サッカー日本代表キャプテン(2015年1月現在)の長谷部誠が2011年に出版された本です。読まれた方も多いのではないかと思います。

本の中身を要約すると、Jリーグからドイツリーグ、そして2010年のワールドカップ直前でキャプテンを急遽任されたこと、2014年のワールドカップ、などなど、今までのサッカー人生における、出来事や苦難、そして心をどのように整えて乗り越えていったかなどを56ステップで綴った自伝本です。

 

その中の1番最初に「意識して心を鎮める時間を作る。」箇所があります。

一日の最後に必ず30分間、心を鎮める時間を作りたかったのだ。
(中略)
部屋に戻る。電気をつけたままにして、ベッドに横になる。音楽もテレビも消す。そして、目を開けたまま、天井を見つめるようにして、息を整えながら全身の力を抜いていく。
(中略)
大事なのはザワザワとした心を少しずつ鎮静化していくことだった。
練習と緊張でざらついた心をメンテナンスしてあげるのだ。
(中略)
京セラの創業者、稲盛和夫さんの本にあった、次の言葉に出会った。
「一日1回、深呼吸して、必ず心を鎮める時間を作りなさい」

 

引用にもあるとおり、一日過ごした中でザワザワした気持ちが心にいつまでも残ってしまうときがあります。

楽しいこと嬉しいことがあって気持ちが興奮しているときもあれば、疲れやストレス、怒りや不満などで、なかなか寝つけないこともあったり、翌日どころか数日間いつまでも引きずってしまうこともあります。

常に冷静さや平常心を保つために、心身ともに少しでも万全の状態でいるために大切な習慣であるという内容です。

そして、稲盛和夫氏も同じようなことを書いています。この方は一日一日をとても大切にすべきだとよく言っており、努力・謙虚・感謝、などを大切にし、心の在り方にも重きを置いています。その中で一日働いた心を鎮める時間が必要だと言っています。

 

 

中村天風:「ほんとうの心の力」

ほんとうの心の力

ほんとうの心の力

 

 

知っている人は知っている中村天風(なかむらてんぷう)氏の本です。

この方は「絶対積極」という、常に心は積極的であるべきという思想であり、マイナス思考は一切排除し、プラス思考の心のコントロールを絶対とする思想家です。

詳しい内容は割愛しますが、この本の中でも以下のように書いています。

「寝がけは尊い人間に」

(中略)
夜の世界だけは、特に寝がけに、寝床の中に入ってからは、この精神のアンテナというものは、無条件に、よいことでも悪いことでも、もうすべてが、差別なく入りこんでしまう。
だから、いいことを考えるんだ。嘘でもいいから、俺は優れた人間だ、俺は思いやりのある人間だ、俺は腹の立たない人間だ、俺は憎めない人間だ、俺は焼きもちを焼かない人間だ。こう思えばいい。
それを寝がけによけい腹を立ててる奴がいる。昼間、興奮している間は思い出さなくて、寝がけになって思い出しやがって、「あん畜生、あんなことしやがった。ざまァ見やがれ」、もう一ぺん起き上がって腹を立ててる奴がいる。
夜の寝床の中だけは、神の懐の中へはいったような、おだやかな気持ちになってごらん。
(中略)
どんなに体にいい結果が来るか、やってみたものだけが知る味だ。やってごらんなさい。今夜から。

 

引用にも書いていますが、怒りなどを自分の中で解消出来ずに寝床に就くと、なおさら怒りが込み上げてくることはないでしょうか。

思い出すだけならまだしも、どんどん膨れ上がって、しまいにはあらぬ方向に怒りが向いてしまうこともあります。これは心の制御・コントロールが暴走しているようなものです。

そのような心の状態を「無理やりにでも」積極的な心に転換しましょうということです。ようはプラス思考をもって、マイナス思考を上書きするようなイメージでしょうか。

そうはいっても、なかなかマイナスからプラスへの転換は難しいものです。いきなりプラスではなく、やはり心を無心に鎮める時間も必要であり、それが±ゼロの状態となり、徐々にプラスに持っていく感じかと思います。

 

他にも、寝る直前に心を休ませる大切さを書いた本はあったかと思いますが、思い出せませんでした。

 

 

このように、一日の終わりの寝る前に、「心を鎮める」「心を整える」というのは、なかなか実践が難しいものです。そして継続するとなるとなおさらです。

 

私も気づいた時にたまに実行し、このような行為はとても大切であると実感していますが、やはり、追われるように一日が過ぎ去ってしまったり、疲れ切っている状態であったり、心が不安定(悩み・いらだち・ストレス)なときは、「心を鎮める」心の余裕がないものです。

しかし、当然ながらこのような習慣は、心に余裕のないときこそ実行すべきであり、そのためには、無理やりにでも少しの時間でも良いから作るしかありません。

私の場合は、やはり寝る直前の布団の中で横になったときがベストですが、場合によってはそのまま寝てしまうダメっぷりです。

ですが、数日間でも継続して実行すると、心の安定は実感出来ることは確かです。私の場合ですが。

そうするとどのような効果が得られるかというと、単純に怒ることやストレスを感じることが減ってきます。今までイライラを感じていたことが客観的に冷静に見ることが出来るようになります。

実行イメージとしては「ぼーっと無心を意識する」、「淡々と今日一日の出来事を整理する」、「自分の感情を客観的に見る」など、何でもいいかと思います。大切なのは心を感情に囚われないことです。それさえ意識すれば自然と鎮まっていくような気がします。